Roamers Lifeという生き方

エストニアをベースに無拠点生活を目指す奮闘記

目に見えない資本主義

目に見えない資本主義 

目に見えない資本主義

目に見えない資本主義

 

 今回は、目に見えない資本主義を読みました。

この本も面白かったです。

最近は、資本主義2.0を構想していまして、それは貨幣経済ではない共感経済を作り出すというものです。そして、その共感はバーチャルではなくリアルで起こることだと確信しています。

もちろんバーチャルでもできなくはないですが、リアルでの共感に勝るものはないです。

だからこそ、僕は「旅するように生きる」というライフスタイルを探求していますし、非定住型のライフスタイルに満足しています。

人生は短い。だったら、価値観の近い人たちに国を超えリアルに会って語り合い、友達になりたい。と思うからです。

 

 

パラダイムシフト

パラダイムシフトとはなんだ?という人もいると思います。

パラダイムシフトとは、その時代や分野において当然のことと考えられていた認識や思想、社会全体の価値観などが革命的にもしくは劇的に変化することをいう。 パラダイムチェンジともいう。

パラダイムシフト - Wikipedia

 Wikipediaでは上記のように説明されていました。

簡単にいうと、今まで常識として考えられていた価値観が180度変わることを意味しています。

本書では、5つのパラダイムシフトが挙げられそれぞれについて論じられています。

1)「操作主義経済」から「複雑系経済」へ

2)「知識経済」から「共感経済」へ

3)「貨幣経済」から「自発経済」へ

4)「享受型経済」から「参加型経済」へ

5)「無限成長経済」から「地球環境経済」へ

これら全ての項目が面白いですが、全てをここで紹介するのは無理なので、興味がある方は、読んでみてください。

 

螺旋的発展の法則

本書で、「螺旋的発展の法則」というのが紹介されていました。これがとても興味深かったので紹介します。

皆さんもご存知の螺旋階段。この螺旋階段を登るように世界は発展するという法則のことです。

具体的に説明しますと、螺旋階段を登る人を横から見ると、上に登っていき進歩し発展していくように見えます。

しかし、上から見ると、螺旋階段を一周回って元の位置に戻ってくる復活や復古が起きているように見えます。しかし、元の位置に戻っているわけではなく、一段上の位置に登っています。

言葉を変えれば、「未来進化」と「原点回帰」が同時に起こるという法則。それが、「螺旋的発展の法則」である。

 確かに、インターネットもそうだよなと思えたので、とても印象的な法則でした。

 

共感経済とは

共感経済とは、「知識資本」「関係資本」「信頼資本」「評判資本」「文化資本」によって成り立つ経済のことです。これらの資本に共通するのが『共感』であることから共感経済と言われています。

僕を共感経済へと導いてくれた河崎さんがわかりやすく説明しているので、こちらもご覧ください。

 今まで、「貨幣」という客観的な尺度で測れるものは価値があり、貨幣で測れないものは無価値として扱われていました。

しかし、9割以上は「貨幣」では測れない見えない資本で形成されています。

そんな『見えない資本』に焦点を向けようとしているのが共感経済です。

しかし、今日のインターネットの発達によって、「見えない資本」が見える化してきたのも事実です。例えば、レビューなども評判の見える化だったりします。

 

見えない資本が定量化できなかった理由は、「所有できない」「自然に増える」「形態が変わる」という3つの理由からでした。

そのため、財務諸表に書き込むことができず、経済学でも扱うことができないので無視されてきました。

 

無意識な思考を改める必要がありそうです。その無意識な思考とは、「どのように『客観的な尺度』で評価するのか?」というものです。

この考えを紐解くと、「客観的に評価できないものは役に立たない」という発想が根底にあります。

社会に置いて存在する価値を、例えば「貨幣」という単一の「客観的尺度」で測ることが、一体何をもたらしたか。その行為によって、我々は、社会に存在する 「多様な価値」を多様な視点で見つめる力を失ってきたのではないか。その「尺度の単純化」こそが、社会における「価値観の単純化」と「文化の単純化」をもたらしたのではないか。もとより、「多様な価値」とは、単一の尺度では測れないからこそ、「多様な価値」と呼ぶのではないか。

 ということが書かれていました。

僕は、これを読んだ時に背筋がゾワゾワしました。

貨幣経済で生きていると、貨幣というのが神格化されています。そして、企業などでは収益化という尺度で物事が決定されています。例えば、市場規模を調べるにしても、客観的な尺度かどうかが見られますし。

社会的ビジョンを持っている人でも、最後は「単一的な客観的尺度」を要求します。

それが、社会の常であるかのように。

 

今は、パラダイムシフトの間の時代。「客観的な尺度」がどれだけ愚かな考え方なのかを一度立ち止まって考える時なのだと思わされました。

そして、パラダイムシフトの時代というからには、今ままでの企業経営の常識、投資家の常識というものを捨てなければいけません。その常識の天地がひっくり返る時代なのですから。

数値化することで膨大に失われることにも目を向けなければいけません。

そもそも、定量化することが間違っているのかもしれません。

 

共感経済は、パラダイムシフトの時代を形造る礎になると確信しています。

 

目に見えない資本主義

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