Roamers Lifeという生き方

国を超えて無拠点生活を目指す奮闘記

【速報】孫正義育成財団イベントを終えて

今日、孫正義育英財団の「未来を創る若者たちへ」という対談イベントに行きました!

孫正義さん、山中伸弥さん、五神真さん、羽生善治さんによる対談 というなんとも豪華な方々のお話が聞けるなんて幸せです。

 

thepage.jp

 

議事録ですが、興味がある方は読んでください!

 


なぜ財団を作ったのか?

2045年に起こるシンギュラリティから説明します。
シンギュラリティとは、技術的な特異点のこと。ある特異点を迎えると、著しく変わるという意味の言葉。
コンピュータの能力が人間の知能をはるかに超え、常識がことごとく変わることを意味している。

コンピュータの役割が、計算能力を超え、思考し学習し推敲していく。

16歳の時に留学し、大学でコンピュータサイエンスを学んだ。
この頃にサイエンス雑誌を読んだ時に、マイクロコンピューターの話が出ていた。この時、人類を超えるものを見て、感動し「人間ってなんなんだろう?」「人間の未来はどうなるのか?」ということを考えた。
この感動が孫さんの人生を変えた。

ここ30年間で計算能力も100万倍、メモリの容量も100万倍、通信速度も100万倍になった。
100万倍になった今、いろんな分野で人間を超えてきた。
これから、30年間でまた100万倍性能が良くなる時に、一体どうなるのか?
AIの知能の30年後は、IQは1万になる。IQ200で天才なのに、1万になると、超知性である。要するに、人間の知能を確実に越す。
我々の人間のDNAは、1000年経っても変わらない。AIはどんどん変わっていく。

最近のAIはディープランディングで、勝手に学習していっている。
シンギュラリティの時代が、30年ご50年後にきた時に、我々人間はどうすべきなのか?
AIに支配されるのか?それは違う。人間も頑張らないといけない。

若者は、人間代表であるというぐらいの誇りと責任を持って欲しい。
暗記は、コンピュータでできる。『考えて欲しい』考えて、考えて、考え抜いて欲しい。
だからこの財団を始めた。

 

登る山をいつ決めたのか?

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:『登る山を決めることで人生の半分が決まる』(孫正義の格言)
自分の情熱、何をやるのかを決めることで人生が決まる。
みなさんは、いつ決めたのか?

山中:研究者になろうと思ったのは、20代後半だった。高校時代は、医者になりたかった。大学では、スポーツ選手専門の整形外科医になりたいと思っていた。
臨床医学だけでは、知識が偏ってしまうということに気がついた。その頃から研究したいという情熱が湧いた。
大学院に行った時の初めての実験が人生を決めた。その実験の結果は、予想と正反対の結果が出た時に、がっかりするのではなく、ものすごく興奮した。その自分の反応に自分自身が驚き、研究者が向いているということに気がついた。
小学校の頃は、はっきりした夢はなかった。父親の工場の機械(理系)に囲まれて育っていた。
コンピュータとの出会いは、20歳のときにやったプログラミング。(電気信号が出るというもの)
コンピュータの進化は信じられないぐらい発展している。
今の若者は恵まれている。その中で、人と違うことをやるのは難しい。


五神:小さい頃は、物作りが好きになった。近所に彫刻家の先生がいて、いつも楽しそうに作っていた。その様子を見ていたから、自分も好きにものづくりをするようになった。彫刻家に見せると、すごい感動してくれた。
その時、芸術家になりたいと思った。中学校時代に、芸術では食べていけないと悟る。
父親がエンジニアだったこともあり、高校時代に学校でアンテナを立てて、電波の伝わり方を学んだ。
大学では、理学を学ぶのか?人に貢献するのか?の進路で迷っていた。社会から切り離されることに不安を感じていた。
新しいことは、社会に結びつくということを大学の教授から教えてもらった。
光を理学として理解したと思ってレーザーを用いた物理学の研究室の門を叩いた。
発明されて、20年経っていて、環境は整っていたが、強いレーザー光を使おうと思うと、エネルギーがものすごくかかっていた。今は、小さな電力で強いレーザーを出せるようになった。そのことによって、自分が夢であったレーザーを使った面白い実験が簡単にできるようになった。
レーザーで金属とガラスをくっつけることができるようになることで、ネジを使わず機械が作れるようになるということがワクワクしていた。

 

羽生:6歳の時に将棋に出会った。野球やサッカー、ボードゲームなどの遊びの一つとして、将棋があった。
駒を使った簡単なゲームとして将棋で遊んでいた。子供の将棋大会に行ったら、1勝2敗して予選落ちした。
その時に、将棋道場を知った。8級から始まる道場だったが、15級から始めなさいと言われたが、それでも負けていた。
家が街から遠かったから、親が街に出て買い物をしている間に、将棋道場で将棋を指していた。
そこから楽しくて、熱中していた。
プロの養成会に入ったのが、11歳の時だったが、名人になるなんて全く考えていなかった。
好きな将棋を続けたくて、入っていた。ただ、プロの世界に入ろうと思うと、狭き門だから、お世話になった先輩はどんどん辞めていく。
去っていく先輩の背中を見て、努力しようと思った。そして、プロになったのは中学3年生。
対局は、午前3時とかに終わるので、始発でいつも帰っていた。その時に、通勤の人と逆の方向に向かっている自分を俯瞰して「人と全く違う道を進んでいる」ことを痛感した。
進学で悩んでいる友達の姿を見て、羨ましさも感じていた。(自分は決まった道があったから)

 


:全員に共通するのは、落ち込んだり悩んだりしたが、褒められることがエネルギーになっていた。
親から、何をしても心の底から褒められた。失敗した時にも褒めてくれる時が嬉しいかった。

 

山中:先生が立てた予想が間違った時に、先生も一緒に興奮して喜んでくれた。失敗を一緒に興奮して喜ぶことが最も嬉しいかった。
実験で失敗した時に褒めてくれて、成功した時に喜んでくれる人がいないと研究者としてやってられない。


:脳が興奮するというのが強烈なエンカレッジである。


羽生:江戸時代に作った詰め将棋をずっとやっていた。1ヶ月解けないのが普通。
問題の作品の芸術性に感動と興奮していた。やっている時は、苦しいけども、最後の感動が味わえたときに喜んだ。


:脳は快感を感じたい。だから、脳は快感を感じるために、行動したり意思決定している。
何か成功したという快感を感じて、それが忘れられなくて、もう一度チャレンジする。
快感の極致は、興奮している状態。この連続で、何かを極めていく。
この興奮を分かち合う人がいるとまた挑戦できる。
極端に悩み、極端に快感を感じている人が、事をなす。自分が単に満たされるのは喜びの度合いが小さい。家族や同僚や友達が喜びを感じてくれた時はもっと嬉しい。赤の他人や世界中の人も一緒に喜んでくれた時が自分の興奮がもっと高まる。
自分が一番快感を感じるのは、自分のためではなく、100年後200年後の人に感謝される事を成した時に感じるものである。


五神:他者との共感力が幸せを感じるものである。多くの人との共感が自分の興奮を高め、喜びを感じる。社会のための活動こそ、快感をより感じるようになる。


:「考える」という行為が大切。物事を考える時に、左脳(論理的)を一生懸命考えるのが一般的だけど、ヒラメキを生むのは右脳(直感)を使うのが名人。
論理的にアイデアを考えるよりも、直感や感情でアイデアを考える人の方が斬新なアイデアが出てくる。


山中:新しい事をやるのは難しい。

新しい事は4つのタイプで生まれると思っている。
①ひらめき型。ちょっとしたひらめきで生まれる。
②融合型。全く違う2つの事柄を結びつけて新しいものを作る。
③必要型。世の中に絶対必要なものだけど、どうにかしてやり遂げるという意思でややり抜く。
④神頼み型。まずやってみる。そうすると、想像しなかった成果が出てくる。失敗でも落ち込む事なくやっていく。
どうせやるなら人と違う山を登りたい。


:せっかく優れた知恵があっても、人と同じことをやっているのは勿体無い。
「人がやらないこと」や「人がやっていることでも抜きん出る」ことができれば素晴らしい。
他人よりも優れるためには、考える力が重要。
他の会社とは違う事をいかに悩んで突き詰めるかが重要。
「悩む=考える」である。大いに悩んで苦しむ事で、それによって新しいことが生まれる。

 


これからの世界について

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山中:楽しみではあるが、怖いことでもある。
恐竜が滅びたように人類の歴史がテクノロジーで途絶えてしまうのではないかと思うと怖い。
原人から人類が進化したのではなく、原人と人類は一緒に存在していた。だが、原人はある時を界にいなくなった。
急速な技術進歩が、人類を滅ぼすかもしれない。
テクノロジーをどう使うかで、素晴らしい社会になるのか、恐ろしい社会になるのかが決まる。それは、今の若者の腕にかかっている。
気候変動や人口変動よりも技術変動が人類に与える影響の方が大きい。


五神:子供の頃に、地球環境が悪くなる一方だった。だが、最近は川も山も綺麗になっている。知恵をどう使うかで、良い方にも進む。
資本主義や民主主義はそもそもなぜ作られたのかが、テクノロジーの発展で再び考える時が来た。
これからの時代は、「考える」ことが重要である。


羽生:人類が抱える12の脅威にAIも入っている。気候変動はリスクしかないが、AIは、脅威でもあるが、残りの11のリスクを全て解決するポテンシャルも持っている。
AIをどうやってデザインして活用するかは、人間の選択である。この活用法は、若者が決めないといけないこと。


人工知能を使って、今まで解決できなかった問題を解決しようと思っている会社がある。そう言った会社に1000億規模で投資していこうとしている。
人工知能を使って、人間の知能では解決できない問題を解決していく。そのような社会にとって有益な会社に投資をするし応援していく。人工知能が脅威である一方、脅威を救ってくれるのも人工知能である。


山中:身長までも操作できるようになっていく。どこまで、DNAをいじっていいのか?というのは、人間の倫理観にかかっている。人間が便利さだけを追求するのではなく、不便でも踏みとどまる心を持たなければいけない。
グローバルな世界において、この心を持っている人がどれだけいるかで人類の存亡がかかっている。それをAIが救ってくれるようなれば、世界が助かるかもしれない。


:シンギュラリティで、人工知能が人類を滅ぼすかもしれない。人工知能が生産性を極端に突き詰めるとおかしくなってしまうが、理性観を持った進化のさせ方をすれば、有益の方に進む。
ペッパーが今までのロボットと違うのは、「人間の感情(心)をコンピュータに入れ込もうとした最初の試み」であった。
感情を持つためには、感情を理解することから始まる。
ペッパーには、生産性ではなく、人工知能道徳心を持たせたいという思いから開発された。
生産性と道徳心のバランスが、人工知能を人類にとって有益にする。
コンピュータははるかに賢くなる。人間は、「何を考えて」「どんな人間になっていくのか?」を考え続けないといけない


五神:個々の違う人が、生き生きと暮らせることが必要。
人々が、違いを認め合い、共感し合うことが大切になる。
自分と違う人と積極的に接して欲しい。


羽生:長い歴史の中で、今が最も情報を持っている。学んだり進歩したり、倫理観を持ったりするには一番いい時代を迎えている。今は、チャンスが多い時代である。一方、たくさんのデータにもとづいて、それだけで決めるのではなく、自分の直感を使って可能性を信じて挑戦して欲しい。

 

山中:これからの道は2つある。
1つは、この道一筋の直線型。もう一つは、予想外の方を進む回線型。
日本は、直線型が今まで多かったが、回線型になるなら日本を飛び出して、世界に出て行って欲しい。
特にアメリカは進んでいる。
直線型でも回線型でもどっちも素晴らしい人生。


坂本龍馬の本を15歳の時に読み感動し、それに感化され思い立ってアメリカに留学した。
アメリカには、世界中から優れた頭脳が集まっている。だから、アメリカはすごい。
英語で気楽に会話ができる。複雑な言葉を知っているがあえて、難しい英語を使わない。
孫さんの話したい英語は、アメリカ人向けの英語ではなく、世界中の第2ヶ国語として使っている人たちにもわかる英語を使っている。意識して、話している。
英語というのは、若いうちから第一ヶ国語として喋れるぐらい身につけて欲しい。
どんな人になろうと、コンピュータを使わずして、先駆者になることは不可能である。
「英語」と「コンピュータ言語」の二つは、なるべく早いうちに自在に使えるように身につけて欲しい。

人工知能の知能を最大限利用しながら、でも心を持ったコンピュータを作って欲しい。


全ての生命体を尊重する精神が大事。人間のためだけでなく、全ての生命体のためにテクノロジーを使って欲しい。

一般的な教育では、抜きん出た人を殺し、平均化させようとする。若者の優れた知能をより抜きん出たものにしたいその一心で、財団を作った。人類代表になってもらいたいから応援したい。

 

感想

>孫さん

掴みが上手な人だなと感じました。雑談のような話題を話していて、そこから本題にスッと入っていく。一笑いさせてから、次の話題に行くという絶妙さ。

それと、人たらしだなと思いました。少年のような目でワクワクしながら話してるのが伝わってきます。そういう一面が可愛らしいなと。

一番聞いていて感動したのが、知識の豊富さです。孫さんは、本当に忙しいのに興味のある分野をとことん勉強しているなと話を聞いていて感じました。

あれだけ、いろんな知識を吸収し、アウトプットできているから大企業を一代で築けたのだと思います。

 

>山中教授

4人の中で一番面白かったのは、山中教授。京大で関西というのもあるのか、会場中が笑いに包まれました。ユーモアを持ってて楽しい人だなと思いました。

 

>五神総長

総長は、いい人感が伝わってきました。

言っていることは真面目なのに親しみが持てるキャラクターでした。

 

>羽生棋士

チャーミングな方だなというのが一番の印象でした。

彼は、いい意味で抜けてて、他の人との受け答えの違いがツボでした。

 

 

 

おわりに

全員が一致して言ってたことは、ひたすら考え抜く「思考力」

悩んで悩んで悩み続けた先に、快感が待っていること。そして、たとえ悩みぬいて失敗しても、違う答えが見つかったことに興奮できるレベルまで考えることの重要性を一番伝えていた。

 

個人的に最も面白かったのは、孫さんの英語力の話。

孫さんは簡単な英語しか話さないといことをネットで見かけたことがあったが、アメリカ人向けの英語を話すのではなく、第二言語として英語を使う人に伝わるために意図して簡単な英語を選んでいるというのを聞いてハッとした。

孫さんは、簡単な英語でも「成したコト」を持っているから世界でも受け入れられるのではなく、簡単な英語をあえて選んでいるから世界中で受け入れられるのだと感動を覚えた。

 

暗記よりも思考力と言っていたが、論理的な思考ではなく、直感的な思考力を身につけなければいけないと強く感じたイベントでした。