Roamers Lifeという生き方

エストニアをベースに無拠点生活を目指す奮闘記

未来のキャリア、カスタマーサクセスとは

カスタマーサクセス(Customer Success)とは

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日本では、馴染みの薄い職業ですよね。CSと聞くと、カスタマーサポートというのが一般的ではないでしょうか。

じゃあ、カスタマーサポートとカスタマーサクセスって何が違うの?という疑問が生まれると思います。

カスタマーサポートは、顧客満足度を高めることがメインの仕事であり、企業にとってはコストセンターでした。

その一方、カスタマーサクセスは、『顧客の成功』がメインの仕事であり、企業にとってはプロフィットセンターです。

 

カスタマーサクセスでは、カスタマーサポート時代よりも顧客体験を重視し、顧客に寄り添い、顧客の成功にコミットすることで、持続的にサービスを使ってもらうことを目的にしています。

 

なぜ、カスタマーサクセスなのか?

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カスタマーサクセスに移行してきた背景として、サブスクリプション時代が到来したことが挙げられます。

サブスクリプションサービスは、一回こっきりでは収益化はできません。顧客には、半年から1年ぐらい継続して利用してもらう必要があります。

そうなれば、自然と顧客に寄り添い「なぜ、Aさんは弊社のサービスを使うのか?」「どんな課題を抱えているから弊社サービスを使っているのか?」と顧客の真の課題に向き合うことで、顧客との信頼関係が生まれ、継続的に利用してもらうことができます。このようにして、カスタマーサポートからカスタマーサクセスに移行してきました。

旧来の「所有」時代においては、顧客が購買するまでが重要でした。しかし、サブスクリプションによって、顧客との関係性は購買時点から始まるようになりました。

 

逆説的なカスタマーサクセス

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カスタマーサクセスの重要性と背景について理解ができたところで、2017年3月23日に行われた、Customer Success Cafeのイベントの議事録の一部を公開します!!

 

顧客を絞る

間違った顧客を獲得するから90%が離脱する。正しい顧客を捕まえるためにも、顧客を絞り込む。

 ”VP of Salesにも継続率のKPIを!”

カスタマーサクセスは目的地ではない。旅路である。

道筋を整理して、カスタマージャーニーを設計する。

 

TTFV(Time to First Value)

いかに最初にサービスの価値を感じてもらうまでの時間を最短にする

マジックナンバーを設定する(どこまで利用すると、継続してくれるのかの指標のこと)

 

 

サービスレベルを下げる

戦略とは「やらないことを決める」こと

独自の価値独自のやり方を決めること。

 

戦略キャンバスを作る。(低価格なら質を下げてメリハリをつける)

逆張りをする。

 

 

 

カスタマー・サクセス・エンジニアリング

プロダクトの改善とCSの改善のためにテクノロジーを持ちうる。

開発ツールの開発を自社で行って、作業効率を上げる。(ユーザーが増えても少ない人員でできる)

いかにテックタッチに移行していくのかが重要。(ローコストで顧客サポートをする)

 

 

テクノロジーで、対応のスピードを高めることができる(5分以内に顧客に対応できるようにすると離脱しない)

 

 

ジャストインタイムでカスタマーサクセスを行うためにもユーザーの利用データが必要。

ソフトウェアエンジニアがカスタマーサクセスマネージャーになる方が迅速に顧客サポートが進む。

 

セルフサービスは、顧客自身も求めている。

 

 

 

カスタマーサクセスが失敗できる環境も作らなければいけない。

作業の自動化なので一回の試行速度をあげて、失敗コストを下げると同じだけの時間とコストでできる挑戦の総量を増やすことができる。

 

ゆとりを持つと例外に対応できる。(テクノロジーを活用)

例外や割り込みに対応できる。失敗と挑戦ができる。大きな改善が可能になる。

 

カスタマーサクセスの意味

・理念&哲学

(理念と哲学を持ったカスタマーサクセスができるように。)

・ビジネスモデル

 

“カスタマーサクセス”=”キャリアサクセス”

『急激に変わる環境を逆にうまく利用して急成長するのがスタートアップである』短期間で一気にスケールする

 

スタートアップのアイデアの逆説

・一見不合理なアイディアを選ぶ

→悪いように見えて、いいアイデア

良さそうなアイデアからは、急成長は生まれない。

狂ったアイデアを選ぶ

スタートアップは極めて反直感的。

 

・まだ小さい市場を狙う

→大きく見える市場はベテランが狙ってくる。大きな市場には大きな企業が攻めてくる。小さい市場には、大企業は入ってこない。

 

指数関数的に急成長な成長は最初はゆっくりと、その後突然伸びるように感じる。

伸びるちょっと手前で、サービスを出すと一気に伸びる。

 

市場が今後急成長するかを知るには自分だけの「秘密」として捉える。

 

スタートアップにとってアイデアは、「考え出すのではなく、気づくこと」が大事。

 

カスタマーサクセスという職業は、これからトレンドになるキャリアになりうるとイベントで感じました。

日本には、まだまだ少ないキャリアなので、今のうちにカスタマーサクセスの経験を積めば、将来的にも役に立ちそうですね。

興味のある方は、カスタマーサクセス担当者のバイブルと言われている馬田さんのスライドも是非ご覧ください!

 

昨日のイベントのスライドも早速シェアされていたので、合わせてチェックしてみてください!

 

 

馬田さんの最新本も是非!

逆説のスタートアップ思考 (中公新書ラクレ 578)

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